ユーザーインタビューのプロセスと分析方法を解説

ユーザーインタビューは手間がかかるため、似た効果が得られるアンケートで十分であると考えるマーケターもいるでしょう。

しかし、これでしか得られない情報があるため、ユーザーインタビューはマーケティング・ツールとして欠かせません。

ユーザーインタビューで得られた回答をマーケティングに生かすには「分析」が必要です。

ただ、分析しやすい定量情報が得られるアンケートと異なり、定性情報が主になるユーザーインタビューは、分析しにくいとされています。ユーザーインタビューの回答のなかにはダイヤモンドが眠っているので、それを分析の力で掘り起こしましょう。

「タナカさん」にはアンケート機能だけではなく、ユーザーインタビューのプロセス管理機能・レポート機能があります。本文では、ユーザーインタビューのプロセスや、分析方法を解説していきます。

ユーザーインタビューのプロセス

ユーザーインタビューの分析方法を紹介する前に、ユーザーインタビューがどのように進むのか、そのプロセスを解説します。

プロセスを理解しておくと、ユーザーインタビューの回答のどこに注目すればよいかわかります。

アンケート結果では得られない濃密な情報を得る

冒頭で、ユーザーインタビューとアンケートは似た結果が得られる、と紹介しましたが、ユーザーインタビューは、質問者(マーケター)と回答者(ユーザー、顧客)が1対1の対話形式で行うものであり、手間とコストがかかります。そのため、インタビューできるユーザー数は限られるもの。回答者が少ないので、情報量は期待できません。

手間とコストをかけて、しかも情報量が少ないのであれば、アンケートをしたほうがよいような気がしますが、ユーザーインタビューは、アンケートでは得られない濃密な情報を得ることができます。

つまり、ユーザーインタビューのプロセスで重視しなければならないのは、情報の質といえるでしょう。

非構造化された質問が重要

ユーザーインタビューでは、質問者は非構造化された質問を心がけましょう。

非構造化された質問とは、構造化された質問ではないということであり、構造化された質問とは、事前に質問内容を決めて、回答者全員に同じ質問をすること。

構造化された質問をするのであれば、アンケートのほうがより確度が高い情報が得られるでしょう。

非構造化された質問とは、いわばアドリブの質問です。

ユーザーインタビューは、非構造化された質問をすることで、価値が生まれます。

質問者はインタビューのテーマだけを持って、回答者と会い、できるだけ自由に回答者に話してもらいます。

ただし、回答者に自由に語らせるとテーマから外れてしまうので、質問者がうまくコントロールして、話をテーマに戻すことが大切です。

回答者に自由に話させることで、マーケター(質問者)や企業が知らなかった視点がみえてきます。

それがみえたら、質問者はさらに深掘りする質問をしていきましょう。

探索と検証

ユーザーインタビューのプロセスで意識しておきたいのは、探索と検証です。

探索タイプの質問は、これまでに世の中になかった新商品を開発しているときに有効で、ユーザー(回答者)と新商品の関係性を探索していきます。

そして、検証タイプの質問は、既存商品のマーケティング時に有効です。

なぜ既存商品はヒットしているのか、または、なぜ既存商品は便利でコスパがよいのに売れないのかといったことを、ユーザーインタビューを通じて検証していきます。

ユーザーインタビューには高い質問スキルが必要

回答者に対して非構造化された質問を、しかもアドリブで次々投げかけるには、高度なスキルが必要です。

ユーザーインタビューを採用するマーケターが少ないのは、高い質問スキルがないと濃密で質の高い情報を引き出すことができないからです。

ユーザーインタビューでよい情報を得るには、鋭い質問を、回答者に大量に浴びせる必要があります。

そして、よい情報を得ておかないと、例え高度な分析技術を使ったとしても、そこから導かれる結果はマーケティングの参考にならないでしょう。

ユーザーインタビューの分析方法

ここからは、ユーザーインタビューの分析方法を紹介します。

回答をクレンジングする

ユーザーインタビューをしたら、回答者のコメントを記事化します。Q&A方式で文章をつくっていくとよいでしょう。

しかし、このQ&A方式の回答記事は、そのままでは単なるメモ書きでしかありません。

ユーザーインタビューのQ&A方式の回答記事は、火山岩のようなものであり、その中に含まれる貴重な情報(ダイヤモンド)はごくわずかで、その情報を取り出すことは素人には難しいもの。回答記事をただ読んでいっただけでは気がつかないことも多いでしょう。

そこで必要なのが、情報のクレンジングです。

クレンジングとは、余分な情報を排除して、有益な情報だけを抜き出す作業のこと。

排除した余分な情報のなかに、ダイヤモンドが含まれてしまうかもしれないため、クレンジングにも相当高いスキルが求められます。

発見は含まれているか

ユーザーインタビューの回答を分析するとき、「新たな発見はあるか」という視点を持つようにしてください。

新たな発見を探すことは、ユーザーインタビューの目的の1つです。

アンケートの場合、回答内容をある程度想定して質問をつくるため、アンケート回答はどうしても、アンケート用紙をつくるマーケターたち想像の範囲内に落ち着きがち。

ユーザーインタビューを実施して、非構造化された質問でグイグイ回答者に迫っていくと、回答者はつい本音をさらけだします。回答者の意外な回答こそ、ダイヤモンドの鉱脈といえます。

実用的であるか

回答者のなかには、極めて実用的な提言をする人がいます。

内容としては新味が感じられないものの、マーケティングにすぐに応用できる提言が含まれていることがあります。

ユーザーインタビューを引き受けてくれるユーザーのなかには、社員よりその企業やその商品について詳しい人もいます。そのような人は、社員目線で、または社長目線で回答してくれるので、「うちの会社が明日すべきこと」を教えてくれます。

根拠はあるか

ユーザーインタビューには罠もあります。自分が愛用している商品をつくっている企業に招かれたユーザー(回答者)のなかには、喜びのあまり、必要以上によいことを言おうと思ってしまう人がいます。

そして質問者も、そのような回答者のよい話は興味深いので、つい深掘りしてしまいます。

しかし、そのような人は、根拠なく企業や商品を褒めていることが少なくありません。根拠がない褒め言葉は、回答クレンジング作業で排除すべき情報になります。

質問者は、自社にとって都合のよい話が回答者の口から出てきたら、根拠をしつこく尋ねてください。

まとめ~眠っている宝を目覚めさせる

ユーザーインタビューで集めた回答の分析方法を紹介しました。ここで紹介したのは分析するときの基本姿勢であって、より具体的な作業を行うには、さらに細かい手順を習得する必要があります。

ただ、分析の基本姿勢を持っていれば、有益な情報を確実に回答から引き出すことができるはずです。

ユーザーインタビューをしっかり行うと、必ず回答のなかに宝物が含まれます。分析する力を身につけて、眠っている宝物を目覚めさせてください。

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<参考>

【保存版】ユーザーインタビューとは?実施する目的やコツ、設計方法までわかりやすく解説

【事例で分かる!】より良いユーザーインタビュー分析の3つの条件とは?